ナウシカ原作 名場面・名台詞① やはりカッコいいクシャナ

世界で稚内が一番大好きな大学教員、アーサーこと浅川晃広です! 北海道稚内市で移住希望者向けのシェアハウス「キックスタート!」を経営しています。

 

さて、「風の谷のナウシカ」についてはアニメ映画でご存知の方も多いかと思います。これには全7巻の原作があります。映画はこの原作の一部のみを取り出して改変したもので、圧倒的に原作のほうが面白く、また世界観が深いのです。

 

この原作、私自身思い出した際に読むのですが、いったい何度読んだことか! そして何度読んでも面白いのです!

 

作品総体としても当然に面白いのですが、さまざまな名場面、名台詞が各所にあります。名古屋はまだまだ暑いのですが「秋の夜長」ということで思い出したように見つけてみました。まずはトルメキア第4皇女クシャナ殿下のご登場です。

【第5巻43頁】

(概略)

配下を引き連れて船(ナウシカの世界では飛行機/輸送機)を奪い首都に戻って権力を奪取しようとしたクシャナ一行。策士クロトワの船奪取策は成功し、離陸しようとするも蟲の大群が来て不可能に。

 

そこにクシャナの兄殿下が「王家の重コルベット」で登場。クシャナの乗る船に体当たりし、クロトワは重症を負った。離陸直前にクシャナらを重コルベットの機銃で銃殺しようとするも、クロトワの機転で回避。ところが離陸した重コルベットは無残にも蟲の大群の餌食に。クシャナらは塹壕に隠れて難を逃れた。

 

そして墜落した重コルベットで待機し、捜索に来た船を奪取するという作戦を立案。長い時間を待ったところ、船の爆音が。信号弾を打ち上げるも船は遠のく。

 

すかざすクシャナは「つづけて撃てっ」と命令。部下は「し しかし残り2発です」とおじけづく。即座にクシャナは「かまわん」と回答。「最後のチャンスだ」と賭けに出た!

 

(感想)

やはりカッコいい。勝負どころをわきまえる、とはこのことでしょうか。

遠のく爆音に対して、残り2発の信号弾を打つのか、それとも温存して次の機会を待つのか、これに対する正解はない。やるときにはやる、そして躊躇せずにやる、そのことの重要性を教えてくれます。

まぁ漫画ですので、船は気づいてくれますが(笑)

【第5巻56頁】

(概略)

信号弾を打ってやってきたのは、バージを牽引する風の谷のガンシップと王家の重コルベット。ペジテのアスベルが操舵するガンシップは機動力を遺憾なく発揮して重コルベットに攻撃、損傷を負わせ、撤退。そしてガンシップが着陸。

 

クシャナを見つけたアスベルは、ペジテを滅ぼした恨みからクシャナに襲い掛かるがユパの仲介で引き下がった。クシャナたちは「捕虜」として収容され、バージに乗り込む。

 

そこでクシャナが情勢分析を行う。蟲によってもたらされた土鬼(ドルク)の損害は甚大だが、生き残りがトルメキア等の占領のために進軍するであろうと予想する。さすがのユパも「この女すでにそれを読んでいたか……」と感嘆。

 

そのうえで、「トルメキア王も土鬼皇帝も無慈悲で邪悪な小心者にすぎない」と言い切った。

 

(感想)

この「無慈悲」「邪悪」「小心者」の三つを並べるところが秀逸。腹立たしい人がいた場合、「〇〇(当該人物)も無慈悲で邪悪な小心者にすぎない」と心の中で唱えれば、逆に笑えるか? 実は私は結構使っていたりして!?(もちろん心の中で)

また「この女(男)すでにそれを読んでいたか……」も使えますね。

【第5巻56頁】

(概略)

バージの中でそれを傍から聞いていたケチャ(土鬼マニ族)は「その口をつぐむがいい!! トルメキアの女が何をえらそうに!!」と罵倒した。そこでクシャナはあっさりと「そのとおりだな……捕虜のたわごとだ。ゆるしてくれ」といいのけた。

 

(感想)

やはりカッコいい。常に罵声や批判に対しても、このようにあっさりと流したいところ。高貴なお方は下々の者とは議論しない、そもそも同じレベルで議論しません、ということでもありましょうか。これも日常生活で使えれば、かなりのレベルアップ??

 

なお、ナウシカでは主人公のナウシカ(族長の娘)女性、このクシャナ(王女)も女性で、この原作は1980年代の作品ですが、女性の社会進出が進んでいます。逆に進んでいない時代だったから、新鮮味があったのでしょうか?

 

ということで、まだまだありますが、今回は以上でした~ ナウシカ原作、もし読んでいない方は、絶対に損はしないので、ぜひ全巻読破を!!